彩色尖状土器|特選画廊|ヨコタ博物館

彩色尖状土器

■DATA:高31.0㎝/径27.5㎝/紀元前

東北タイのバンチェン遺跡から出土された土器。多くは墓葬の随葬品として出土したもので、彩文土器の器形は必ず丸底ですが、写真の土器のように丸底が尖った形の土器も数多く出土されています。口縁は外に開口する例が多く、中には朝顔状に大きく開く例もあります。成形技術は、東南アジアに伝統的な叩き技法によったと考えられています。焼いてからクリーム色の粘土で化粧がけし、その上にベンガラ※1で模様が描かれています。化粧がけされたあとは焼かれていません。彩文の図柄は、多くは抽象的な図柄で、これらは必ず意味をもって描かれたはずですが、現代ではまだそれを説明するにいたっていません。

※1【ベンガラ】…顔料の一種。古来より国内外で多用されてきた顔料の一種で、現在の日本国内でも様々な分野の塗料として生産・使用されています。