黒褐釉三層口縁壺|特選画廊|ヨコタ博物館

黒褐釉三層口縁壺

■DATA:高37㎝/胴25㎝/12世紀~13世紀

9世紀から15世紀まで約600年間にわたり栄えたアンコール王朝を、広くはクメール帝国と呼びます。その支配する地域はタイの大部分からマラヤ半島中部までを覆います。東南アジアではじめて施釉陶器が焼かれたのもアンコール時代と言われています。また、クメール陶器は12世紀が全盛期であり、この壺も象の頭、三層の口もつけた複雑な装飾となっています。一般雑器というよりクメール王族の命で焼かれたものでしょう。クメールの古窯址は現在13か所くらい確認されていますが、この壺がどこで焼かれ、出土されたかはわかっていません。